「蘭……あなた身長いくつでしたっけ?」

蘭に浴衣を着せていた鷹の手がいきなり止まった。

「え? ひゃ、155……ですけど?」

「はぁ」

「え?! ど? どうしたんですか!?」

「いえ。浴衣を替えましょう」

「何でですか?」

「決まってるでしょう。浴衣のサイズがでかいんです」

「え!? 折れば着れますよ!」

ほら! 女の人達みたいに!

「知らないんですか? 男の人の浴衣はおはしょりは作らないんですよ?」

女の人は折らなきゃならないけどね。ちなみにおはしょりとは腰ので折られた部分の事。

「に゙……」

知らなかった……。

「ちょっと待ってて下さい。浴衣を探してきます」

「ほわーい……」