「りょっうー! 花火見に行こう!!」

「危な……っ!」

「っ……花火?」

部活が終わって、蘭がまた、涼の家に遊びに来てる時に真横から突進されて花火に誘われた。
危うくこの上なくちびな蘭に押し倒されるとこだった……鷹が支えてくれたけど。

「行こうよー!!」

「い……いつ?」

「んっとねーんーとねー明日!!」

「明日ぁ!?」

あまりにも急過ぎて涼の声がひっくり返った。

「急ですね……」

「だって昨日兄ちゃんから聞いたんだもんっ!」

「あぁ……」

あのすっげーブラコンね……。

「蘭のお兄さんって、葵先輩ですか?」

「ほゎっ!?」

「何ですか……」

「鷹さんの口から先輩ってでてきたぁ!!」

「……いけませんか?」

「あ、いえ何の問題もありません。ごめんなさい」