「ばいばーい」

「じゃぁな」

鷹によるスパルタテスト勉強によって少しは賢くなったであろう蘭を玄関まで見送る。

「また明日ねー!」

「おう」

ガキか……姿が見えなくなるまで手を振り続ける気か……。

「駅まで送らないんですか?」

「何で」

「恋人同士でしょう? それに変な人に襲われちゃうかもしれませんし?」

「蘭は……男だぞ……?」

小さいけど。

「昨日の夜、帰宅中の男子学生がオヤジに売春行為を持ちかけられたそうですが? 今の世の中何でも有りですねぇ……」

「……」

「蘭も可愛いですもんねー。しかも馬鹿だから何が起こるか分かったもんじゃないですしねぇ」

「……」

「良いんですかねぇ? さっきから変質者がうろちょろうろちょろしてますが」

「……行ってくる」

「いってらっしゃいませ」

誘導成功♪