「……涼様。ここにいらしたのですね」

「……え?」

誰?
涼が様付けされてるし。

「お前……何で」

「浩巳(ヒロミ)からの言伝(コトヅテ)です。涼様の在らぬ行動は厳しく取締まる、と」

「浩巳……?」

「涼様の叔父様です」

「あー……叔父さんね……って、えぇ!?」

ベタなボケをありがとう。

「何か?」

「いいえ!?」

涼の叔父さん浩巳って言うんだ……。

「では……涼様。行きますよ」

「え? 涼どっか連れてくの? まだ授業終わってないよ?」

「もう下校の許可はおりてます」

「……嫌だ。まだ帰らない……」

「駄目です。さぁ帰りますよ?」

涼の肩に手を置かれる。が、涼はその手を振り払った。


「嫌だって言ってんだよ!」