プラチナの誘惑

そんな昴の言葉に、小椋さんと日和は顔を見合わせてにやりと笑った…。

「…じゃ、とりあえず」

目を大きく見開いて驚く日和を抱き寄せた小椋さんは…

「ちょっと…見られて…んっ…」

日和にキスを落とした。

慌てて逃げようとする日和をぎゅっと抱いて、深い熱い…。
吐息まで聞こえてくるキスを見せられて、昴も固まって、思わず凝視している…。

さっき日和の部屋でも二人のキスを見たけど、やっぱり人のキスは恥ずかしい…。

震えてちゃんと立てないように寄り添う日和を支えながら…唇を離した小椋さんは

『どうだ?』

と聞こえてきそうな不敵な笑顔を私達に向けた。

そして、ふらつく日和を助手席に座らせて、

「続きは俺の部屋でするよ」

あっさり何もなかったかのように運転席に乗り込んだ。

呆然とした表情の日和は助手席の窓から手を振りながらも、どこかぎこちなくて。

「…小椋さん…相当日和に惚れてるな」

そんな昴の声に、私も頷くしかなかった。