プラチナの誘惑

「あ…違うんです…その
昴が勝手にキスしてきたから…あの…」

慌てて弁解しながらも、言わなくていいことまで言ってるようで、更に慌てて…

「もう黙ったほうがいいぞ。お前慌てすぎ」

ようやく笑いを堪えながら、とぎれとぎれに言われて、とりあえず口は閉じた。

それでも、私の言葉に呆然としつつ苦笑ともとれる表情を浮かべる相模さんや柳さん…その他の宣伝部のメンバー…。

恥ずかしくて見ることができない。

「…昴、この事は黙っててあげるけど、ばれて大変なのは彼女だからね。

とりあえず、創立記念パーティーでの奮闘を期待してるから」

言い聞かせるように、少し強い口調の柳さんに、
ははっと流しながらも、目で頷き返す昴。

「創立記念パーティーって…なんかあったか?」

不意に聞こえたのは相模さんの声。

今まで昴をにやにや見ていたせいか、声も少し震えている。