プラチナの誘惑

「ちゃんと信じてるけど。
抱きしめて欲しいし…キスして欲しいし…
ちゃんと昴の気持ちを刻み付けて欲しい…」

どうしてこんなに恥ずかしくて緊張もしてるのに…。
言えるんだろう…。
自分から求めるなんて慣れてない事…。

今言ってる自分に驚いてしまう。

求めるより前に諦めるという逃げ方ばかりを選んできた私には…かなり難しいはずなのに、今なんのためらいもなく、昴に想いをぶつけて。

そして求めて。

見つめ返す昴の瞳の光は驚きと暖かさが交互に見えていて…すうっと勇気が溢れてくる。

「今は私を一番に大切に思ってくれてる?」

一番聞きたかった事も聞けた…。

「昴が好き…」

小さく囁く私を抱きしめて…。

「…俺も好きだから。
もう逃げるなよ」

昴の声を受け止めた。