プラチナの誘惑

そんなの嘘だ…。

そう言おうとしたけれど。
続くあまりにも思い詰めた日和の無言の迫力が、
嘘じゃないと告げているようで…反論しようとしていた口を閉じてしまった。

「昴には彼女もいたけど、長くは続かなかったし女の子と遊んだりも確かにしてたけど。

彩香をしょっちゅう見てたのも確か。
最初は私を見てるのかって勘違いしてたけどね…ふふっ」

思い出すかのように話す日和が嘘を言ってるとも思えないけど…。
私にはそんな風に昴の視線なんて感じた記憶がない。

「私の事…どう思ってるんだろ」

小さく息を吐きながら、ポロリと出た言葉…。

そう。

ここ数日の昴からは、私をとても大切に想う気持ちや恋人として側に置いてくれてるのかな…って信じてしまう優しさと愛情を感じる。

私の側にいる時には絶えず体のどこかが触れている親密さ…

キスを交わしながら漏らす吐息の熱さ…

そして。

私を愛情深く大切に抱いたのは…。

私を特別に思ってるんだと…恋人だと思ってくれてるんだと感じるけれど。