「いいじゃん。
社長婦人になりたくてたまらない女何人も押しのけて兄貴と結婚したくせに」
もともと、親父の会社でデザイナーとしてはかなりのポジションにいた芽実さん。
大ヒットしている
『sweet sweet』
のデザインをしているのも彼女。
兄貴と大恋愛をして、結婚したあとも現場で仕事を続ける根っからの職人気質。
いずれ社長になる兄貴と共に仕事以外にもこなさなければならない雑務も…嫌々ながらも処理しつつ…。
「隠れてでも新しいデザインしなきゃ発狂しちゃうもん…。
出来上がった試作品をこの部屋に隠すくらいいいじゃない」
上目遣いで見つめてくる芽実さんは必死。
…まあ、社長婦人修行もストレスいっぱいだろうしな。
「それはいいけど、もう合鍵は置いて帰って」
「え…。困る」
「俺だって今日みたいなのがまたあったら困るから」
あっさり、ばっさり言い切る俺に、一瞬言い返そうとした芽実さんだけど。
ぐっと堪えたのがわかる。
「…じゃ、試作品できたら宅配でここに送る」
社長婦人になりたくてたまらない女何人も押しのけて兄貴と結婚したくせに」
もともと、親父の会社でデザイナーとしてはかなりのポジションにいた芽実さん。
大ヒットしている
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のデザインをしているのも彼女。
兄貴と大恋愛をして、結婚したあとも現場で仕事を続ける根っからの職人気質。
いずれ社長になる兄貴と共に仕事以外にもこなさなければならない雑務も…嫌々ながらも処理しつつ…。
「隠れてでも新しいデザインしなきゃ発狂しちゃうもん…。
出来上がった試作品をこの部屋に隠すくらいいいじゃない」
上目遣いで見つめてくる芽実さんは必死。
…まあ、社長婦人修行もストレスいっぱいだろうしな。
「それはいいけど、もう合鍵は置いて帰って」
「え…。困る」
「俺だって今日みたいなのがまたあったら困るから」
あっさり、ばっさり言い切る俺に、一瞬言い返そうとした芽実さんだけど。
ぐっと堪えたのがわかる。
「…じゃ、試作品できたら宅配でここに送る」

