プラチナの誘惑




あらゆる感情が次々に現れては消えていく心を持て余しながらも、どうにか自分の部屋に帰ってきて。

そのままシャワーを浴びた。

服を着ていても感じる昴の余韻がまだ体中に残っていて、酔ってしまいそうな自分が不安で。

いつもよりも長くシャワーを浴びた。

見ると恥ずかしくなるような場所にまで咲いている赤い花が、昨日までの私とはもう違うって教えてくれるのを受け止めながら…。

とにかく。

私がしなきゃいけない事は決まってるから…。

出し惜しみせずに、ありったけの勇気で。

「…断ろう。お見合い」

濡れた髪を乾かしながら、鏡に映る自分に勇気を送った。

一度は受けたお見合いの話。
今更無理なんて勝手を言う事が、先方に大して
かなり失礼な行動だとわかる。