抱きしめられたまま、昴の声が体に入ってくる。
じっと聞かなきゃいけない声音に、更に私の心拍数は右上がり…。
「さっき会った詩乃先輩…逢坂さんと柊さん…。昔から仲が良くて。
でも詩乃さんが大学卒業する頃に一度詩乃さんが別れるって言ったんだ」
思い出すように話す昴の声を聞きながら目を閉じると、温かさと嬉しさが溢れてくる…。
「柊さんが俳優として注目されて会えなくなって。
仕事より何より自分を一番に見て側にいて愛してくれる人じゃなきゃ付き合えないって言って、柊さんに別れる事を言ったんだけど」
「うん…」
突然逢坂さん夫婦の話を始めた理由がわからなくて、曖昧に相槌をうつと。
くくっと笑う昴。
「柊さん…
『大勢の女が俺に憧れてるのに詩乃を選ぶんだから、一番に決まってるだろ。
俳優は仕事だけど、俺が売れれば売れるほど、選ばれた詩乃の価値も上がるんだから…。
俺らはいつも一緒にいるようなもんだろ。
長い間かけて俺の好みの女にしたんだから、手放すわけないし。
寂しくても我慢する価値が俺にはあるぞ』
って言いきって、詩乃さんを陥落させたらしい」
じっと聞かなきゃいけない声音に、更に私の心拍数は右上がり…。
「さっき会った詩乃先輩…逢坂さんと柊さん…。昔から仲が良くて。
でも詩乃さんが大学卒業する頃に一度詩乃さんが別れるって言ったんだ」
思い出すように話す昴の声を聞きながら目を閉じると、温かさと嬉しさが溢れてくる…。
「柊さんが俳優として注目されて会えなくなって。
仕事より何より自分を一番に見て側にいて愛してくれる人じゃなきゃ付き合えないって言って、柊さんに別れる事を言ったんだけど」
「うん…」
突然逢坂さん夫婦の話を始めた理由がわからなくて、曖昧に相槌をうつと。
くくっと笑う昴。
「柊さん…
『大勢の女が俺に憧れてるのに詩乃を選ぶんだから、一番に決まってるだろ。
俳優は仕事だけど、俺が売れれば売れるほど、選ばれた詩乃の価値も上がるんだから…。
俺らはいつも一緒にいるようなもんだろ。
長い間かけて俺の好みの女にしたんだから、手放すわけないし。
寂しくても我慢する価値が俺にはあるぞ』
って言いきって、詩乃さんを陥落させたらしい」

