プラチナの誘惑

逢坂さんの家で自覚した昴への気持ちは、私の体を包むこの可愛いシャツ
が…実らないものだと教えてくれるみたいで。

まだはっきり覚えてるキスの温かさと抱き寄せられた腕の力を、どうしたら忘れられるのか…。

俯いて戸惑って。

動く事ができなかった…。

半ば無理矢理だったけれど、昴の部屋に来なければ良かった。

私を誰よりも一番に大切に愛してくれるわけないのに…。
期待するのは遠い昔にやめたはずなのに…。

昴のキスにすがっていたのかもしれない…。