「ごめん! あたし、時間間違えてた!?」

長い間そこに居た雰囲気が出ていて
あたしは頭を思い切り下げた。


歩夢は、驚いたように目をパチパチと
瞬かせると眉を垂らして笑顔を浮かべた。


「ばーか。年上の俺が優梨待たすなんて
恥ずかしいだろ」


歩夢っていうか、年上の男の恥ずかしい
基準は分からないけど、とりあえず
バイクに跨ってみた。


歩むに手渡されたメットは、昨日の黒
じゃなくてオレンジ色に白いラインが
2本入った可愛いメットだった。



「これ誰の~?」