「1番前とか怖い。」 楓はあたしの隣に座りあたしの手を握った。 あたしは喋んない。 係員の人たちが上からバーを降ろした。 「鈴やっぱ俺怖い・・・。」 楓はあたしの手を強く握ってきた。 「ゴメンね。」 あたしは我慢できずとうとう涙が溢れた。 そしてジェットコースターが出発した。 ジェットコースターがだんだん上がって行く。 楓はさっきよりあたしの手を強く握った。 「鈴、笑ってよ。」 落ちる瞬間楓は言った。 楓、あたし上手く笑えないよ。 でも楓が「笑って」って言うならあたし笑ってみせるよ。