「鈴何にやけてんの?」 「別に。」 あたしは窓から見える景色を見て幸せを噛み締めた。 「見えてきた!」 あたしが行きたがってた遊園地が見えてきた。 あたしはだんだん興奮して子どもみたいにはしゃいだ。 楓はそんなあたしを見て悲しそうに笑った。 何でそんな風に笑うんだろう・・・。 あたしは胸にわだかまりが残った。 車を駐車場に止め車から降りた。 「何から乗る?」 楓はいつものかわいい笑顔で聞いてきた。 いつもの楓だ。 「あれ!」 あたしはジェットコースターを指差した。