「お客さんに見られたら困るからやめて。」 あたしは楓の手を振り払った。 「俺ら付き合ってんだから別にいいじゃん。」 楓はそう言いまたくっついてきた。 あたしの客に見られたら困るんだよ。 何て言えず店までくっついて歩いた。 「お客様ご来店です!!」 「いらっしゃいませ!!!」 店に入るといつも通りの挨拶が聴こえてきた。 楓に誘導されて卓に座ったら見覚えのない人がおしぼりを渡してきた。