「大丈夫。 あそこ曲がって。」 歩は心配そうにあたしを見つめたあと、あたしが言ったとこを曲がった。 「ありがとう。 家ついた。」 「ここが家?!」 歩が驚くのも仕方ない。 あたしは渋谷にある高層マンションに住んでいる。 「楓に買ってもらったの。」 「楓さんとどんな関係なの?」 「楓と・・・。」 あたしは両手を前に伸ばしリラックスした。 そして楓との関係を思い出した。 そんなに古くはない思い出を。