「しかも鈴は俺以外の男を知らない。 だから怖かった。 歩に取られんじゃないかって。」 「楓・・・。」 楓の気持ちにやっと気づいた。 胸の奥がキュウっと締められた感じがした。 「あたし2年前から楓を好きだよ。 今も好き。 でも歩も気になるの!」 歩の手を握った。 歩と楓はビックリしてあたしを見ている。 「鈴ちゃんダメだよ。」 歩はあたしの手を離そうと必死だ。 でも離さない。 そんなあたしを見て楓は鼻で笑った。