「ユア……? どっかで聞いたことある名前だな…」 ―ドクンドクン 私の心臓が騒ぎ出す。 手に持ってるグラスの中の水に揺れを感じた。 「…ユアなんて、普通の名前だよ? どっかで聞いたことあって当たり前じゃない?」 「ん〜…そうかなぁ…」 「そうだよ、絶対…。」 「あぁ!」 圭治は突然思い出したような素振りを見せた。 またもや私の心臓が騒ぎ出す。 「ユアちゃんは何の話だったの?」 ……なんだ。そのことか……。