「この間は怒られませんでした?『奥さん』に」


「あぁ、帰り途中に思い出したんだけど、水曜日って奥さん遅いんだよね。帰りが。」


「ふ~ん。そうなんだ」


ここで会話が途切れ、気まずい沈黙が続いた。
どうしようか。
ここで私から話し掛けた方がいいのか。


「「あのさ…」」


二人の声が同時に重なった。


「あ、ごめん。なに?」


「いや…俺は後でもいいよ。」


「先に言ってよ。」