高校2年---- 1999、秋。



海の近くに住んでいた私は、
自宅から高校までの数キロを
自転車に乗って通っていた。

海岸沿いの
長いサイクリングロードに差し掛かると、
いつも決まって由香に出くわした。


家が近所で、
小学校からの幼馴染。
小学校・中学校・高校…
お互いの長い歴史を知り尽くした仲だ。





その日、
帰りのサイクリングロードには、
由香と一緒にトウマも現れた。




私  「 トーマ!!!
    久しぶりじゃん!!!
    コッチ帰ってきてるの?」



トウマも私達と同じ地元。
中学校までは一緒に過ごした親友だけど、
卒業と同時に本格的なレッスンをスタートさせ、
地元ではあまり見かけなくなっていた。


自転車をこぎながら、
波の音に負けない声で
私たちは話し続けた。



当麻 「 おぅ!」

由香 「 今日はちょっと特別でね☆
     ヨーコ、今日何か予定アリ?」

私  「 べぇ~つに~~。  
     私はいつも暇ですよー」

当麻 「 だよな?
     じゃぁ、由香ん家 集合!
     決まりねぇ~!」    



久しぶりに会っても、
相変わらずのトウマだった。
無邪気で元気、
優しくて、
ちょっと強引。

そして、
子供の頃から少しも変わらない
アイドル☆スマイル。

トウマはいつだって
キラキラ輝いている。