「だいぶ待たせたよな?本当、ごめん。せっかく大事な夜なのに…。」


智宏の声が、耳元で聞こえるよ…!


「だっ大丈夫!そんなに待ってないよ!あっという間だったから…!」


本当は、時間が経つのが遅く感じたんだけど…


そんなこと…
智宏が来てくれたら、どうでも良くなっちゃったんだよね…。



「あっという間なわけねぇだろ…?花音の体……こんなに冷たくなってるじゃん…。」


智宏の手が私の冷たくなった手を包み込む。


大きな智宏の手……
あったかい……。