グイグイ制服の裾であたしの涙を拭く夏木君。


『だって本当に……』


「もう分かったから!」


その後嵐君は絶対歌おうとしなかった…。



「ったく…お前は本当大袈裟だからスゲー恥ずかしい。」


家に帰ってからも怒られた。


『むっ、だから大袈裟じゃないよ!
本当に感動したのに。
かおるも嵐君もびっくりしてたよ!』


「…もう恥ずかしいから歌わねー。」


なんで!?と夏木君の胡座の上に飛び乗る。


『やだやだ!
また聞きたい!』


「邪魔。」