「…やらねぇよ。
でもあいつ気もたれてんの気付いたらしくて、すっげー不自然で笑えるんだよな。」


「高橋さんって意識しすぎて不自然になるタイプだよね。」


クス、と笑う木村に、怜も笑う。


「あんまり不自然に避け過ぎて、そいつ変な顔してた。」


「まぁ、そのまま諦めてくれたらいいんだけど。」


「ふ……どうだかな。」



――――――――…



「高橋さん、あの……」


『あっ…ちょっとお手洗い行って来る!』


パタパタお手入れに走って行く愛美の後ろ姿に梶谷は、なんだよ…と呟いた。