「……………何。」 横目でジッと自分を見つめてくる人間に、痺れを切らし声をかける。 「…木村ー、お前っていいライバルだったんだなぁ。」 「は?」 ある昼休み、教室で本を読んでいた木村の隣に怜が座ったかと思うと、そんな事を呟きに来たようだ。 「いやー、いろんな奴がいるなって話しだ。」 「…誰か高橋さんに迫ってるわけ?」 「…そんな感じ。」 怜は疲れた顔で机に項垂れる。 「知らない奴に高橋さん盗られたら絶対許さないからな。」