「いい、食う。」


箸で微妙に険しい顔で魚を突つく夏木君。


『えっ、無理に食べなくていいよ…!』


「いい!」


パクリと口に入れて、しばらく口を動かした後、すぐにお茶を飲んだ。


『…どう?』


恐る恐る聞いてみると、箸をパシッと置いてあたしを睨んだ。


「糞まずいに決まってんだろ!!
ったく…よくもまぁ…。」


『不味いなら食べなくていいって言ってるのに…。』


「…不味かろうが旨かろうが、お前が頑張って作ったんなら普通に嬉しいんだよ。」