高校2年の春。 彼女にも春が来た様だ。 いつもの様に愛美と悦子と廊下を歩いている時… 「…あ、姫だ。」 前から歩いて来た前髪を上げた背が高い癖に少し童顔でバスケットボールを抱えた男があたしを見ながら言った。 『…………は? え、姫ってあたし?』 男を見上げると、ニカッと無邪気に笑った。 「1年の中で先輩、可愛いから姫って呼ばれてるんすよー。」 『え、あんた1年なの?』 見えない…。 いや、童顔なんだけど…。 背高いからかな。