『カレー!? ちょ、夏木君! あたし、にんじんダメなの! だからにんじんは入れないで!』 思わず駆け寄ると、眉間に皺を寄せて低い声が待っていた。 「ガキか、お前は!! 好き嫌いすんじゃねぇ! もう入れちまったから文句言わず食え!」 『え~?!』 駄々をこねると案の定怒鳴られた。 彼は短気だ。 いつも何やら怒っている様に見える。 うーん、苦手なタイプ… 「おい。 出来たから自分で持ってけ。」 スタスタと自分の分だけ机の上にお皿を置いて食べ始めた。 ついでに持ってきてくれればいいのに。