溺愛ハニー



「小夏、実は嫌われてんじゃね?」

「そっ、そんなことないもん!」




確かに。
それはないはずだ。

しかも、ハルに限って…




「でも、普通は焦げたものをわざわざラッピングしないよね」




緒斗の言葉にも納得できる。


たとえ小夏への嫌がらせだとしても、理由は何なんだ?

いまだに小夏がかけた迷惑をハルが根にもっているなんてことはないだろうし…




「まぁ、理由があるとしたら槙だな」

「…俺?」

「その子、槙が好きなのかもしれないね」




俺も小夏も首を傾げた。

だって、そんな素振り見たことがない。


むしろ、小夏の方がハルと仲良くしてたくらいだ。



わざとやったようには思えない出来事。
でも偶然なるのかと聞かれれば、それもわからない。

俺と小夏の間に微妙な空気が流れた。