「春休みになったら、小夏の行きたいところ行ってやる」 「ほんと?」 「本当」 「いっぱい行きたいとこあるの!」 「全部行ってやるから勉強やれ」 「がんばるっ」 これで俺の短い春休みはなくなったも同然。 でもしょうがない。 小夏に絶対進級してもらわないと俺が困るから。 学年違ったら、同じクラスになる以前の話だしな。 俺の方が小夏と一緒にいたいから、こんなに必死なんだっつーの。 ―――――――…… ―――――…… そして迎えた再試の日。 はてさて、結果はいかほどか……