「…つまんない」 「お前の勉強に『楽しい』なんてねーんだよ」 「あたし今日がんばったよ?」 「普通の人はこれくらいでがんばったとは言わない」 アメとムチ、だったっけ。 小夏にはムチとムチ、くらいでやんなきゃダメだ。 …と、思っていたら。 「槙厳しい…」 小夏が涙ぐんでいた。 厳しくするのも優しさなんだとわかってくれよ、と言いたい。 まぁそんなこと言っても今の小夏が納得しないのもわかってるけど。 最初から、ムチとムチなんて無理な話。