「……は?」
「宮下の進級がお前にかかってるんだ」
ゴホン!
空咳を1回。
スゥ~…ハァ~…
深呼吸も1回。
「先生」
「何だ」
「無理です」
「お前には無理とも、そしてイヤとも言わせない」
いやいや……
何だよそれ!
「ちょっ、マジで無理だって」
「『お前に任せる』と言っただろう」
「俺もヤバいんだけど!」
「それについてだが、佐久間先生に大事な話をしていただくからよく聞け」
大事な話…?
って何だ!?
心臓がバクバクする。
俺も今人生の瀬戸際なのに…
(…そう言うほどでもねーか?)
佐久間を見た。

