「槙も先生に呼ばれたの?」
「……まあ、な」
「一緒だねっ!」
そこ喜ぶとこじゃねーし。
佐久間が席を立とうとした。
…呑気な小夏とは反対に、中井の背後に漂う黒いオーラを感じとったんだろう。
俺も机の上のノートを閉じた。
「佐久間先生、ちょうどよかったです。一条にも話をしようと思ってましたから」
「…え、そういうのいりませんけど」
「座れ」
「はい」
話しながら立ち上がった俺は座り直した。
てか、俺にも話って……
小夏は軽い足取りで俺の横に来たけれど、俺は不安を感じながら中井と(少し中井から椅子を離して座った)佐久間と向かい合った。

