「…手紙、あるから」 「手紙って…」 「中くらい見てよね、かわいい槙君!」 そう言って莉緒は俺の手を振り払って走って行った。 …コレ、返せなかったじゃねーか。 俺の手によってラッピングの崩れた包みを持って、席に戻った。 「よかったね、槙」 「どこがだよ」 「今年ももらえたじゃん」 「…喜んでるように見えるか?」 緒斗が期待?するような目で俺を見るので、しかたなく、ぶっきらぼうに包みを開いた。