朝。
俺の下駄箱には大量のチョコ。
見た感じ全部まともだ。
下駄箱に入れっぱなしなのは邪魔なので、面倒だけど教室まで持っていく。
「槙っ!」
「…小夏」
「何でそんなにいっぱいチョコもらってるのっ!?」
「欲しくて貰ったわけじゃねーし」
「あたしがいるのに!何で!?」
「…泣くなよ。後でかわいそうな奴にやるから」
「槙にはあたしのだけでいーんだからね!」
「はいはい…って、小夏。そのでかい荷物…何?」
…まさか。
イヤな予感を察知した俺に小夏は満面の笑みを向けて、俺が持っていた大量のチョコを取りあげる。
そして、小夏はでかい包みを重そうに持って俺に差し出した。
「ハッピーバレンタイン!」
「……」
「槙、大好きっ!」

