「俺は、終わりなんて見えなくてもいいんじゃね?って思ってる」 「…どうして?」 小夏の瞳は潤んでいる。 落ち着かせようと優しく、ゆっくり言葉をかけた。 「頑張れば、途中でもいい結果として表れると思うから」 「あたしは…がんばってる?」 「俺、小夏はすげー頑張ってると思う」 笑いかければ、小夏も笑顔を返してくれた。 不安なんて俺が消してやる。 わからなくなったら、引っ張ってやるからな。 また参考書に向かった小夏を見て呟いた。