溺愛ハニー



「ねえ、槙」




帰る途中、小夏が俺の腕にギュッとくっつく。




「何」

「2人で卒業のお祝いしよっ」




その言葉に、ピタリと足を止めた。

小夏が「槙?」と不思議そうに俺をのぞきこむ。




「お前…そんな状況じゃないのわかってる?」

「…へ?」




いやいや、へ?じゃなくて。