俺たちに気を遣ったのか、写真を撮ったあと少し離れたところで話している小夏とハルのもとへ行った。


駆けよってきた小夏…じゃなく、ハルにあるものを見せる。




「ハルにやるよ」

「えっ、でもそれは…」




ハルが驚いた表情をする。

まぁ当たり前か。


俺がハルに見せたのは第2ボタン。


聞いてたんだ。

「イチ先輩のボタンがほしい」っていうハルの言葉。


でも…実際それは理由の1つにすぎなくて。


本当はまだ、俺を好きでいてくれてることを知ってる。

思わせ振りかもしれないけど、俺にとってハルは大事な後輩で。

忘れてほしくないんだ。

これからも関わっていきたいから、ボタンを渡そうと思った。