小夏をギュッと抱きしめる。 涙で制服が濡れるけど、そんなこと気にしていられなかった。 「…小夏、俺と一緒にいたい?」 「うん…」 「毎日?」 「ずーっと一緒がいい…」 小夏が俺の制服を握る。 『ずーっと』の言葉の意味を噛みしめる。 「じゃあさ、」と俺は言った。 「俺と同じ大学に行こう?」 「槙と同じ…?」 「そう、同じとこ」 意味がわかっていないようなので、ちゃんと説明をする。