小さな部屋――通称“説教部屋”で、机を挟んで中井と向き合うように座る。




「…小夏のことで、何の話ですか」




早く帰りたいのと、この空気に耐えられなくなる前に自分から話を切り出した。

てか、どっちにしろ授業サボったみたいな感じになったし。
言わないけど。


中井は机の上で手を組んで俺を見た。




「昨日のこと聞いたぞ」




昨日のこと。

すぐに何のことかわかった。




「まぁ…学校中の噂なんで」

「で、それについてなんだが…」




中井が言葉を切った。

それを見て、不安がつのる。


まさか、学校中に広まったせいでちょっとした問題になってる…とかじゃねーよな?