次の日。

小夏は学校を休んだ。


メールしたら『ねつがでた』って返ってきた。

小夏が熱出すなんてめったになくて、学校にいても落ち着かない。




「槙イライラしてんな~」

「小夏ちゃんが休んで心配で、本当は今すぐにでも会いに行きたいのを抑えてるんだよ」

「…あぁそうだ。心配で会いに行きてーんだよ、悪いか」

「うわっ…槙が素直」

「行ってあげたら?」

「できることならな」




なぜ行かないか。

それは、次の授業が中井だから。


何でこんなときに限って…。


授業が始まっても、俺は小夏のことで頭がいっぱいだった。