久しぶりに手を繋いで学校を出た。


このまま俺の家に行きたい。

…という気持ちを何とか抑えつつの帰り道。




「ねぇ、槙!」

「ん?」




まぁ、今はこれで満足か。

うん。




「あたしね、世界で1番槙のこと好き!」

「…世界一は俺だ、アホ」




とにかく目の前のモノを大切にしよう。

それだけ。


小夏と2人で笑い合いながら、夕日に染まる道を歩いた。