最後に、と言って金色のカツラが被せられる。 もう抵抗するのはやめた。 太一が俺をまじまじと見る。 「俺…槙がかわいいのは小さいからだけだと思ってたけど、それだけじゃなかったんだな」 「槙って意外に中性的な顔してるんだね。だから余計似合ってるよ」 「…それはほめてんのか」 他にも周りから「かわいい」だの「似合ってる」だの散々言われて… その気になんかなるか! しかもカメラのシャッター音が至るところから聞こえる。 撮影会じゃねーし。