「…何だよ」




昼休み、俺は篠崎と裏庭にいた。

理由は篠崎に呼ばれたから。




「俺に用があるんだろ?篠崎」




俺にも覚悟はできた。

小夏と学食に行く約束を止めてコイツと話をするためこっちに来たんだ。


篠崎が俺の方に向いた。




「用があったのは一条もだろ?」

「…は?」

「俺に言いたいことあるんじゃねーの?」




言葉に詰まった。
予想外だったからだ。

篠崎を凝視する。

その笑顔から真意は読めない。


しばらくそんな状態が続いた後、篠崎は「俺が先に話そうか」と言った。




「実は俺、好きな子がいるんだよ」