一人暮らし、バイト

ひとりで全てをし、ひとりで生きてく。


初めてのことばかりで目が回りそうだったけど、2ヶ月も経つと気持ちに余裕もできてきた。




「レイナ、これ向こうのテーブルに」

「あ、はいっ」

マスターに言われて、ぱたぱたとコーヒーを運ぶ。


初め印象は良くなかったマスターも、実際接してみると面倒見の良い優しい人で、打ち解けるのには時間はかからなかった。



「レイナは思った通りの働き者で助かったよ」

「そ、そうですか」


思いがけないマスターのほめ言葉に、あたしははにかんだ。