そのまま後夜祭を楽しんだ。


いつの間にか緊張はほぐれ、2人でよく笑った。




すごく楽しかった。





『残り30分で花火の打ち上げを行います。』



アナウンスが入る。



「去年、私達が1年だった時は打ち上げの仕事したなぁ…。」



「やなてかあの時の美緒、火をつけるのに怖がって自分の仕事も俺に押し付けたよなぁ。」



思い出して笑っている。



「怖いねんからしゃあないやん。」



そしたら啓ははっとしたように私をじっと見た。




「な……何?」



ニヤニヤした顔でこっちを見ている。



「あん時、お前の仕事手伝ったんやから、今年は俺に借りかえせや。」




「は?どうやって…。」






い…嫌な予感。