そうしてさっ君が廊下を曲がり見えなくなると、啓はいきなり私の手を引いて歩き出した。




「あのさ…さっき言ってた好きな人って…。」



いきなりの啓の質問。




ドキッ…




やば…

バレるかも。




ええい!言っちゃえ!


「そのっ…その好きな人ってのは…。」


言いかけた瞬間、啓が



「あー…、やっぱなんもないわ。今の気にせんとって。」






無茶いうなーーーー。



ここまで来たら言わせてやぁ…。



少しガックリ。





でも少しほっとした。

かなり緊張したし…。