あたしは家の人に頼まれ、おつかいに行くことになった。

「じゃあ、行って来るね。たまごときゅうりでいいんだよね?」

「うん、買ってきて。気をつけるのよ」

「わかってるって!あたしだって子供じゃないんだから」



お母さんはあたしに微笑み、「そうよね、いってらっしゃい」と言った。

もう夜の9時を回っている。
お母さんは見たいテレビがあるからと、わざわざおつかいを頼んだ。

そんなの、録画すればいいのに。
なんて思いながらも夜の道は楽しかった。



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