「紗南ちゃん。あのね、スターのことなんだけど...」

そこまで言うと紗南ちゃんはきらっきらした大きな瞳で何?と寄って来た。


しかし、あたしの表情が浮かなかったのか、
すぐにまじめな顔になった。




「あたしね、スターが好き。すっごく好きだよ。メールできることとかホントに夢みたいなの。」


紗南ちゃんは黙って、相槌をうちながら聞いてくれた。


「でもね、親しくなれないっていうか...近づくのが怖いんだ。あたしの好きはただの憧れなんじゃないか..って思う。だったら、やっぱり壁つくって一定の距離置いた方がいいんじゃないかって...」