「ねーさんはやくー↑↑」

「ねーねーゆうき、これ可愛くない?」

「えー、どれどれ?」

言いながら、姉の方へ引返す。

「あ、ほんとカワイィー☆」

「でしょでしょ?」

姉の瞳が輝いている。


つまり……

「ねーお願い、買って?」

始まった。

「えー、どうしよかなぁ…」

カワイィので少し焦らして遊ぶことにした。うちにしてみれば、姉の甘え声は子猫くらいの可愛さだ!!

しかし、妹におねだりする姉ってフェア?

「ゆうきーお願い!」

値札をチラリ。…値段はアンフェアじゃね?

「ちょっと、高くない?」

「気のせい気のせい!」

絶対気のせいじゃないんですけど。

「じゃぁ、お昼代とホテル代だしてよー?」

「お昼は良いけど、ホテル?」

疑問符の浮かぶ姉は、一時期流行った育成ゲームの生まれたてキャラくらいカワイィ。

「やだなぁ、愛するねーさんと行くホテルなんか一つしかないじゃぁん♪」

言って、姉の首に絡み付く。はたから見たら危ない人、間違いなしだろう。

今日は気合い入れすぎて、黒い皮のノースリーブジャケット一枚に軽いフリルの黒いミニスカート、黒のタイツ

顔は目元にラメ